住宅選択で最も多くの人が妥協したのは”予算”

国土交通省が令和5年度の「住宅市場動向調査」の結果を取り纏めて公表しました。
この調査は令和4年度中に住み替え・建て替え・リフォームを行った世帯を対象としており、
注文住宅・既存(中古)住宅・分譲住宅民間賃貸住宅・リフォーム住宅のそれぞれの種類別に調査を行っています。
様々な項目がある中で気になったところとして「住宅選択にあたり妥協したもの」
という項目があります(※図参照)。
この項目ではすべての住宅で「価格・家賃が予定より高くなった」が最も多くなっており、
価格上昇の影響も大きくあると思いますが、予算に関しては妥協している世帯が多かったようです。
細かく見てみると、注文住宅・分譲戸建住宅・分譲集合住宅といった新築住宅系は
中古住宅系に比べて予算を妥協している割合が大きくなっており、
67.9%にも及ぶ注文住宅ではやはり予算よりも住宅への理想を優先している傾向がうかがえます。
一方で既存戸建住宅や既存集合住宅といった中古住宅系は予算の妥協が一番多くはなっているものの、
新築住宅系よりは割合が低くなっています。
全体的に見ても、中古系のほうが妥協した項目の割合が新築系より低くなっており、
新築系ほど妥協せずに済んだことがうかがえます。
新築・中古で違いが色濃く出た他の項目で「住宅の選択理由」がありますが、
注文住宅では「信頼できる住宅メーカー/不動産業者だったから」が
最多の52.2%。分譲戸建住宅、分譲集合住宅では「新築住宅だから」が最多で、
それぞれ 64.9%、69.4%となりました。
既存戸建住宅、既存集合住宅では「価格が適切だったから」が最多で、
それぞれ 67.9%、59.5%となっております。
気に入ったメーカーや新築であること自体にこだわるか、
価格を重視するかで、新築を買うか中古を買うかが分かれるといえそうです。
私自身も2年前に中古マンションを購入しましたが、
探す際には立地と広さを優先し、やはり価格については多少妥協した部分がありました。
住み替えにあたっては100%理想通りというのはなかなか難しく、
何かしらの妥協点は出てくるかと思いますので、
住み替えの目的や優先順位をしっかりと定めてから検討していくことが重要になります。
関連記事
コメントを残す